「片流れ屋根の勾配ってどれくらいが最適なの?」
「片流れ屋根の実際の事例が知りたい」
片流れ屋根とは、一方向のみ傾斜がついているシンプルな屋根の形状のことです。大きな一枚板が斜めについており、スタイリッシュな外観にできることから近年人気を集めています。
屋根の勾配に合わせて2寸勾配や4寸勾配といった数字で表され、数字が大きくなるにつれて勾配がきつくなるのが特徴です。同じ家の形でも屋根の勾配によって印象が大きく変わるため、勾配をしっかりと考えることが重要になります。とはいっても、どれくらいの勾配にすべきなのかわからないという人も多いはず。
そこで本記事では、片流れ屋根の勾配について解説します。あわせて、片流れ屋根にする際のメリットやデメリットも解説するためぜひ参考にしてください。
片流れ屋根の3つのメリット
片流れ屋根のメリットを紹介します。メリットは以下の3つです。
- おしゃれな外観にできる
- 建築コストを下げられる
- 太陽光が設置しやすい
それぞれ以下で詳しく解説するため、ぜひ参考にしてください。
おしゃれな外観にできる
1つ目のメリットはおしゃれな外観にできることです。片流れ屋根にすることで、スタイリッシュでおしゃれな外観の住まいにできます。
傾斜のある部分に合わせて、円窓やスリット窓を設置すれば個性的な住まいにすることも可能です。また、傾斜をつけることで吹き抜けや小屋裏収納、ロフトを設けるスペースをつくれることも大きなメリットになります。
片流れ屋根にすることで外観だけでなく、内観もおしゃれな住まいを実現可能です。
建築コストを下げられる
2つ目のメリットは、建築コストを下げられることです。片流れ屋根はシンプルな構造でできているため、他の屋根よりも材料費や工事費を抑えられる傾向にあります。
また、建築後のリフォームをする際もコストが割安で、メンテナンス費用を抑えられることも大きなメリットです。片流れ屋根はおしゃれな外観にしつつ、建築コストを抑えられる非常に経済的な屋根になっています。
太陽光が設置しやすい
3つ目のメリットは、太陽光が設置しやすいことです。片流れ屋根は南向きにすることで、太陽光パネルを設置するのに最適な屋根形状にできます。
屋根に接合部がなく、一面にパネルを設置できるため、屋根のスペースを有効活用することが可能です。近年ではZEH住宅が増加傾向にあり、太陽光パネルを設置する住まいも増えてきています。
これから太陽光パネルを設置した住まいを建てたい人は、ぜひ片流れ屋根を取り入れてみましょう。
片流れ屋根の2つのデメリット
片流れ屋根のデメリットを紹介します。デメリットは以下の2つです。
- 雨漏りしやすい
- 屋根や外壁が劣化しやすい
それぞれ以下で詳しく解説するため、事前にチェックしておきましょう。
雨漏りしやすい
1つ目のデメリットは、雨漏りしやすいということです。瑕疵保険会社の調査では、新築雨漏り事故の75%以上が片流れ屋根というデータが出ています。
片流れ屋根が雨漏りしやすい理由は、雨水の流れ方が他の屋根と異なることです。構造上斜め上を向いている片流れ屋根は、頂上付近の雨水が屋根の裏側を伝って外壁に流れていきます。
その雨水が屋根と外壁の結合部に達すると、雨漏りの原因になるため注意が必要です。防水性の高い部材を使用して、十分なメンテナンスを行うようにしましょう。
屋根や外壁が劣化しやすい
2つ目のデメリットは、屋根や外壁が劣化しやすいことです。一般的な屋根は、様々な方向に傾斜がついており、紫外線や雨水が外壁に当たりにくい構造となっています。
しかし、片流れ屋根は一方向にしか屋根がなく、軒のない側面の外壁が紫外線や雨風の影響で劣化しやすいため注意が必要です。また、屋根に降った雨水も一方向にしか流れないことから、屋根への負担も大きくなります。
屋根や外壁が劣化すると雨漏りの原因にもなるため、十分なメンテナンスをするようにしましょう。
片流れ屋根の最適な勾配
片流れ屋根の最適な勾配は、2.0寸〜3.5寸です。基本的に屋根は高くなり過ぎない方が住まいにとって多くのメリットがあるとされています。
勾配が急だと無駄な外壁が増えて建築コストがかさんだり、外観のバランスが悪くなる恐れがあります。そのため、外観のバランスが良く、片流れ屋根の経済的なメリットを享受するためにも、2.0寸〜3.5寸の勾配にするようにしましょう。
2.0寸〜3.5寸と幅があるのは、住まいの形や大きさによって最適な勾配が異なるためです。依頼先の住宅会社と相談して、勾配を調整してみてください。
片流れ屋根の施工事例3選
ここでは、実際に片流れ屋根を使用した施工事例を紹介します。今回紹介するのは以下の3つの事例です。
- 丁寧な暮らしの家
- ヤシの木が似合う家
- 土間リビングの家
以下でそれぞれ解説するため、ぜひ参考にしてください。
丁寧な暮らしの家
ホワイトで統一した外壁に勾配の大きな片流れ屋根を採用している住宅です。外壁だけでなく、ドアやサッシの枠、雨どいなどの細かい部分までホワイトにこだわったおしゃれな外観になっています。
LDKは、現しの梁や無垢の床がおしゃれに映える空間に。1.5階がLDKになっており、1階や2階の行き来がしやすいように工夫しています。
ヤシの木が似合う家
ブルーの外壁が印象的な片流れ屋根を採用した外観の住宅です。
LDKを1.5階にして、下のスペースをガレージにするという工夫を施しています。1.5階のLDKは勾配天井を採用しているため、開放感抜群の空間に。
無垢の床材やキッチンのデザインが非常におしゃれになっています。また、LDKの0.5階上にはセカンドリビングを用意。おしゃれで住みやすい住まいです。
土間リビングの家
ブラックでまとめたシックな雰囲気に片流れ屋根を採用している住宅です。玄関を開けると広々とした土間スペースが広がります。
土間スペースは来客時の客間にしたり、趣味を楽しめる魅力的なスペースです。ひと続きになっているLDKは、濃いブラウンを使用することで外観と同じくシックな雰囲気を演出。
勾配天井によって開放感抜群の住宅です。
片流れ屋根の家を建てるなら中村住宅工業がおすすめ
項目 | 詳細 |
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会社名 | 中村住宅工業株式会社 |
住所 | 群馬県太田市龍舞町1803-1 |
設立 | 1984年3月 |
施工エリア | 太田市・桐生市・足利市エリア |
公式サイト | http://www.nakaju.jp/ |
片流れ屋根の家を建てるなら中村住宅工業がおすすめです。中村住宅工業は1984年に設立された会社であり、群馬県太田市を中心にBinOの家づくりをしています。
BinOとは、スキップフロア専門ブランドとしてスタートした規格住宅ブランドです。1.5階のLDKなど、空間をうまく活用したおしゃれな住まいを建てられます。
また、無垢材をはじめとした自然素材を多く使用しており、シックハウス症候群のリスクを軽減した健康的な住まいを実現可能です。興味のある人は一度、モデルハウスに足を運んでみましょう。
まとめ
本記事では、片流れ屋根の最適な勾配やメリット・デメリットについて解説しました。片流れ屋根は外観をおしゃれにでき、経済的にも多くのメリットがある人気の屋根の形状です。
これから新築を建てる人はぜひ取り入れてみましょう。しかし、人気の片流れ屋根にもデメリットがあるのが事実です。
防水性の高い部材を使用したり、メンテナンスをしっかりと行うことで、長く安全に暮らせる住まいにしましょう。本記事があなたのお役に立てることを願っております。